最近では禁煙の飲食店が増え、たばこ煙のない飲食環境の選択肢も増えてきました。就業時間内の禁煙を定めた会社や、喫煙者を採用しないという方針をとる企業も増えてきています。
しかし、まだ職場や社用車、仕事上の付き合いでタバコの煙にさらされ、つらい症状も理解してもらえず退職に追い込まれるというケースもあります。会社の産業医が、従業員の健康を守るよう経営者に指示を出さないことも珍しくありません。
また、近所の病院にかかり相談しても、いまだに〝受動喫煙症 〟 についてご存じない医療従事者さえいます。多少は受動喫煙について認識している程度の医療従事者でさえ『院内は禁煙となっているので…』と返され、二次喫煙(間接喫煙)や三次喫煙(残留受動喫煙)にまで知識が及ばないことがあります。例え空気清浄機が稼動していても環境たばこ煙(ETS)に含まれる有害物質への暴露は免れません。
何か否定的な発言をされたとしても、傷つく必要は一切ありません。その医師が、ご自身の専門に特化した見方しかできず、知識に偏りがあるだけです。また、たばこ煙が日常的に身近にある日本では、その危機感すら薄いのが現状です。
では、どこの病院に行けばよいのでしょうか?
たばこ煙による症状に関しては、ある程度の理解を得て治療にこぎつけることは多くの開業医(近所のクリニック等)でも可能ではあります。もちろん大学病院等の大きい病院に行けば、より多くの情報を得られるかもしれません。しかし、アレルギーご専門の医師であっても、どんなに素晴らしい医師であっても、タバコによる症状と断定することは簡単にできなくなってしまいました。
それは、アレルギー検査用試薬「タバコ煙」製造・販売中止による影響です。今現在でも、ハウスダストや花粉などののアレルギー検査用試薬の製造販売を行っている鳥居薬品株式会社☜ですが、1998年(平成10年)に日本たばこ産業(JT)☜に買収され子会社化、2003年(平成15年)3月に同試薬の製造・販売が中止されました。
これにより、たばこ煙に関して「タバコアレルギー」の診断ができなくなり、多くの患者が蔑にされる現状となっています。日本以外の多くの先進国では、受動喫煙死や疾患との因果関係は常識とされていますが、いまだ財務大臣(日本国政府)がJTの筆頭株主として全体の約3分の1の株式として所有しており、保有目的や保有比率も法律で決められています。今後も財務省の税収を維持させていくためには、たばこ煙とアレルギーの因果関係を認める訳にはいかないでしょう。
その中でも、今回は日本禁煙学会 ☜をご案内させていただこうと思います。
日本禁煙学会と聞くと、禁煙治療のイメージが強いかと思われますが、併せて 受動喫煙から国民の健康を守る ための活動も積極的に行っています。
塩崎恭久元厚生労働大臣が東京オリンピック・パラリンピックに向け「健康増進法」を改正し受動喫煙対策に乗り出した際、多くの医療従事者の賛同を得ました。日本禁煙学会は、アレルギー検査用試薬「たばこ煙」製造・販売再開のお願い(2015年)☜、アレルギー検査用試薬「たばこ煙」製造・販売再開の再度のお願い(2016年)☜など厚生労働省等にあがりましたが、自民党内でもタバコ利権に絡む対立が起こり結局「健康増進法」の改定案は国会に提出すらできず、通常国会は閉会、第3次安倍内閣改造、退任。
がん患者団体、医療界などから次期厚生労働大臣も塩崎氏にと期待の声が多くあがる中、加藤勝信氏の起用が決まりました。タバコ業界からの献金を受けている加藤氏、その名が記載された免許証など、医療従事者で喜ぶ人はあまりいないでしょう。
受動喫煙症の診断をもらい、できるだけ早期に症状が重くならないよう治療 を始めること、
また、重症化した場合に職場管理者または雇用主に法的措置 が必要となる旨を伝え職場環境を整えること、
ついには、タバコ以外のわずかな煙・ガス・香りなどに対しても様々な症状が出るようになり日常生活にも支障が出る化学物質過敏症 ☜に移行することもあるなど、真剣に向き合わなければなりません。-《受動喫煙症診断の留意点より抜粋》-
その受動喫煙症の診断可能な医療機関がこちら☜
http://www.jstc.or.jp/modules/diagnosis/index.php?content_id=4☜
まだまだ診断可能な医療機関は少なく、隣の都道府県に行かなければならないこともあるでしょう。しかし、職場の状況や同僚・上司の喫煙状況などの詳細をしっかり伝え、適切な診断書さえもらえれば、以降は近所の病院で治療も可能です。
その他詳細はHPにもありますが、事前に連絡し受診可能な日時を確認しておきましょう。紹介状は不要な医療機関が多いですが、不要とあっても持参できる情報はできるかぎり持っていきましょう。既に他医療機関で治療を受けている方は、その詳細が分かるお薬手帳などを持って行きましょう。その治療が適切かどうか判断頂けると安心です。
ここまで、日本禁煙学会の情報から受動喫煙症について、ご紹介いたしました。受動喫煙はおろか能動喫煙☜であっても、疾患との因果関係を否定しようとするJTです。国政に期待し待っていても、自身や家族の健康は守れません。
気合や根性論を引き合いに出すような問題ではなく、アレルギーなどの既往歴とは関係はありません。非科学的で常識を逸した事柄を強要してきたらモラル・ハラスメント(モラハラ)、受動喫煙を望まない人に強要することはスモーク・ハラスメント(スモハラ)などと揶揄されています。
高性能のマスクを購入しても、空気清浄機を高機能のものにしても万全ではなく、対策に苦慮されているかと存じます。
そこで役に立つのがPM2.5☜の測定です。最近は価格帯も落ち着いてきており、携帯可能な小型のものまで、測定器の種類も豊富になってきました。明らかな空間汚染がある場合、その場に居れない根拠にもなります。
たばことPM2.5に関連性については、まだあまりご存じない方もまだ多いようですが、厚生労働省もPM2.5と受動喫煙☜について情報提供しています。
こちらは、日本禁煙学会によるPM2.5問題に関する日本禁煙学会の見解と提言 ☜が参考資料となっています。
中国による大気汚染だとばかり思われがちですが、よくニュースに取り上げられるPM2.5は予想以上に身近な空気汚染問題なのです。完全分煙であっても、喫煙者やその他従業員の出入りのたびにPM2.5の変動があるとされています。
また、たばこを吸っている人は約3万㎍/㎥のPM2.5を吸い込み、3千㎍/㎥程を呼気より吐き出すと考えられています。
PM2.5測定器により、明確な数値で職場環境を評価することができれば、受動喫煙症の症状を理解してもらいやすいと感じました。もちろん職場でトラブルとなった時に備え、証拠としても役立つはずです。
たとえ高価な空気清浄機を購入しても、除去できない有害物質(ガス)も多く不十分といえます。最初からPM2.5濃度が上がらない環境を維持することが大切となってきます。
充電式で、置き型としても携帯用としても可能。
PM2.5測定値によって、文字色が緑・黄・赤に変わり汚染状況を認識しやすい。PM2.5濃度が100μg/㎥ を上回るとアラーム音が鳴り、職場で危機感を共有しやすい。
⇑手のひらサイズ
◆もう少し小さいものでお探しの場合 ↓
USB充電式。携帯に便利なスーパーミニポケットサイズ。厚さ2cmで、女性でも握れる大きさ。
⇑低価格で小型
◆充電が面倒! 電池式をお探しの場合 ↓
単三電池2本、充電器は不要。カラーは3色から選べる。空気汚れ具合にあわせて色が変わる。
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尚、PM2.5測定値が下がれば絶対安心という訳ではありません。
何度も繰り返しますが、空気清浄機で一部の粒子物質は除去できても全ての有害な揮発物質までは取り除けません。普段からPM2.5濃度の上がらない空間を保つことが重要です。