理学療法士やケアマネージャーのすすめで、床ずれ対策に「エアーマットレス」変更の提案がありました。介護保険のきく範囲で提案頂いたことですし、プロが言うことだから…という事で、家族が介護用ベッドのマットレスを変更してしまった話をしようと思います。
結論から先に述べますと、被介護者は転倒、臀部を強打。その後、スタッフ間の責任のなすり付け合いの末、家族の不注意による事故として始末されました。
理学療法士であっても、実際の普段の暮らしや被介護者ご本人の全ての状態を把握している訳ではなく、自室で普段どのように過ごしているかまでは分からないことの方が多いかと思います。また、理学療法士にも専門があり、特に高齢者介護の知識と経験が豊富かどうかなど判断できません。
ケアマネージャーについても、言うまでもなく。前職「看護師」から転身するかたも多いケアマネですが、実際は自宅で家族の介護をした経験のある方は少数で、高齢者介護や療養病棟の経験のない方もいらっしゃいます。それぞれに得手・不得手がありますし、家族の手に負えなくなったら施設に入れてしまう…というのが大きな流れである以上、要介護者の生活状況の推移を最後まで見届けたことのある方は少ないのかもしれません。
ただ単に、要介護度があがったから、あるいは寝返りが難しくなったからという理由で、当事者の介護にエアーマットを安易に取り入れていいものでは無いと考えます。
何となく便利そう…というイメージで導入する前に、本当に今の介護状態で必要なのか考えてみましょう。被介護者の状態によっては、目を離すことができない介護ベット生活となる可能性もあります。 “【介護】エアーマット導入にあたっての注意点~転倒・介護者側の負担について~” の続きを読む