香害病院という言葉聞いたことありますか?ここ数年、香害、スメハラ、柔軟剤マーキング・・・生活の中に溢れる香りに嫌悪感を抱く言葉をよく耳にします。本来香りとは無縁なはずの病院ですが、近ごろ無意識にも芳香性製品の安易な使用が多くなり、体調不良で訪れる患者をさらに苦しめているようです。
急な応援でとある医療機関に赴いたところ、院内に充満する香りに驚きました。患者が家庭より持ち込む香りも一部あるでしょうが、忙しい業務の中で職員がフローラルの香りをまとって院内を小走りに仕事をしています。このとき、香害病院という言葉を思い出し、患者の健康に不都合な結果しかもたらさないと痛感したしました。
医療従事者であれば職務理由上「香水は禁止」は当然のことと認識しているはずですが、香り付き・防臭機能付き商品が氾濫するなかで抵抗感が薄らぎ、次第に院内に持ち込むようになってしまったと考えらます。ヨーロッパなどでは、アロマオイルは単なる癒し雑貨ではなく、医薬品として流通し一部の国では医師、薬剤師のみ精油をブレンド(調剤)・販売(投薬)が認められています。いわば、医療従事者は、揮発性有機物質(香り)によるの影響を甘く考えてはいけない立場にあり、不特定多数の方々に揮発性有機物質を吸引させてはなりません。 “香害病院~ニオイは大事な情報源~” の続きを読む