おむつ補助や助成金が自治体から支給されることは、多くの方もご存知かもしれません。自治体によりけり、助成対象となる保険段階や金額なども異なるので役所に確認しましょう。(各市町村ごと自治体による)
また今回は、「おむつ使用証明書」をご存知なく全くもって非協力的なケアマネージャーに遭遇したことを思い出しましたので、今後の介護者家族のためにまとめたいと思います。
「おむつ使用証明書」とは
紙おむつ・失禁用尿取りパッドの購入費用を医療費として医療費控除の対象と証明するためのものです。おおむね6ヶ月以上にわたり寝たきりの状態で、医師がおむつを使う必要があると認めた場合に発行してもらえます。
医療費として計上するには必ず領収書が必要となり、この「おむつ使用証明書」を添付しなければなりません。また、お尻拭きペーパー、手袋などの備品は対象外となりますのでご注意ください。
医療控除の対象になる介護用おむつには、『医療費控除対象商品』と分記載のある商品が多いので、お店の従業員の方に確認してみると良いでしょう。
過去に遡って証明書を発行してくれる場合もありますので、主治医に確認しましょう。
また、この「おむつ使用証明書」なしでおむつ代の領収書を提出しても、医療費としてのは認めてもらえません。
領収書は、おむつを使用する人の名前を宛名に書くことをお勧め致します。
さらに、介護の為に購入した医療費控除対象商品ことが分かるよう但し書き記載すると間違いはないでしょう。単なる「おむつ代」では、子供用おむつのことを示す場合もあるので、念のためご注意頂くと良いと思います。
『大人用おむつ代』『介護用おむつ代』とすれば分かりやすいですね。
尚、レシートでも可能な場合もあるようですが、使用者が不明・感熱紙での長期保管は不向きという点を考えると、できるかぎり領収証として残すようにした方がトラブルは少ないでしょう。
ドラッグストアなどの従業員の方が詳しい
おむつは、ドラックストアやホームセンター、スーパーなど何処でも購入できます。
その中でも、ドラックストアなどでは、障害児おむつ支給など対応経験ある従業員もいらっしゃるため、大人用おむつでも理解のある方が多いです。
さらに詳しい人がいれば、おむつやパッドの選び方・使い方などアドバイス頂けるかもしれません。その他の介護用品、介護食のことなど相談に行きやすいお店を見つけて置くと安心です。
最近では、大人用おむつは大きい荷物になる為、配送をしてくれるドラックストアもあり非常に便利です。
※↑写真は、売り場に設置されてた「おむつ使用証明書」です。
「おむつ使用証明書」のフォーマットは?
基本的に、主治医に相談すれば医療機関で用意してもらえますが、すぐの対応は難しいかもしれません。また、証明書の用紙を持ち込む方が対応は早いことが多いです。
最近では、おむつ売り場に「おむつ使用証明書」を用意している店舗も多くなりました。
介護用品売り場でライフリーの「おむつ使用証明書」を見つけたので、今回はライフリーのホームページを紹介します。 http://www.unicharm.co.jp/lifree/adult/resolution/deduction/index.html
サイトから、「おむつ使用証明書」のPDFをダウンロードして利用できるようになっていますので、こちらを利用できますね。 http://www.unicharm.co.jp/lifree/adult/resolution/deduction/__icsFiles/afieldfile/2015/04/14/syoumeisyo.pdf/syoumeisyo.pdf
決してライフリーの回し者という訳ではなく、今回は例として挙げさせてもらいました。ライフリー以外のおむつでもメーカー問わず医療費控除の対象となる商品がありますので安心して下さい。
◆領収書を何年分も保管しているが、『過去にさかのぼって申請できるの?』と気になる方も多いよう・・・。
このおむつ使用証明書の〝必要期間〟を確認してください。医師の診断により、おむつ使用期間が判断されますので、使用開始の以前にさかのぼっての控除対象にはなりません。使用開始と判断された【始期】より、1年目の控除申請を行います。
1年目は「おむつ使用証明書」を添付し確定申告
この「おむつ使用証明書」は、初めて介護おむつ代を医療費控除として確定申告する時だけ必要になります。
『介護用おむつ代』『大人用おむつ代』として発行してもらった領収書の金額を集計し、申告します。他の医療費や、介護サービスの医療費控除額などと合わせて「おむつ代」も〝医療費控除の明細書〟に記載すれば完了です。
2年目以降の確定申告には
1年目に用意した「おむつ使用証明書」はもう不要ですが、その代わり2年目以降の確定申告には「市町村が発行した書類」か又は「主治医意見書の写し」を用意する必要があります。
1番簡単で良いのは、役所の介護保険・高齢者福祉の窓口で「2年目以降のおむつ使用証明書」をもらいに来たと伝える方法です。1年目のおむつ使用証明ももちろん把握しており、その場で発行してくれることも多く、どこの自治体でも基本的に無料です。
また、他にも確定申告に使用できる書類はないか、その場で確認してもらいうことができます。特に見落としがちなのが、「障害者控除対象者認定書」です。
「障害者控除対象者認定書」の申請書
障害者手帳を持っていない方でも、介護認定をうけていれば障害者控除を受けられる可能性があります。
前回の介護認定調査などの情報から、対象かどうか判断されますので各役所にお問い合わせください。
自治体によって申請など細かな部分が異なりますが、今回は検索して1番上に表示された公式サイトとして杉並区のホームページから紹介します。 http://www.city.suginami.tokyo.jp/shinseisho/kaigo/koujo/1005968.html
※「障害者控除対象者認定申請書」のフォーマットは各自治体によって異なります。対象者がお住まいの地域の役所にご確認ください。他の自治体の申請書を提出しても、認定書が発行されないことがあります。
「障害者控除対象者認定申請書」などを提出すれば、障害者か特別障害者として認定される「障害者控除対象者認定書」を発行してもらえますので確定申告の際に提出してください。その障害者控除の詳細については、国税庁ホームページ【障害者控除】にも記載があります。こちらも参考までに載せておきます。 https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1160.htm
郵送で対応してもらえることもありますが、必要書類など必ず確認し、揃えて申請しましょう。自治体によっては1〜2週間かかる場合もあるようです。確定申告直前に申請しようと思いついた際は、直接役場の窓口に問い合わせてみましょう。
いつでも認定書を発行してもらえるようなら、役所に臨時で設けられる確定申告会場で、申告に出向いた際に発行してもらうのが1番都合良いでしょうね。
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